『丁場紀行』中国丁場紀行:もっと過酷編 No.8-2
■6月16日(木):
睡眠時間3時間で4時半に起床し、飛行機で約1時間、車で約4時間かけて丁場に移動。車中で爆睡。
丁場近くになり、ジャングルに突入、途中でスリップして車は断念し、泥道を40分歩いて丁場に到着。
❸浦北氷花 :
丁場は広西省 南寧空港から東に約270kmの欽州市に位置します。
アモイストーンフェアーで展示されていて、青緑味のある花崗岩。薄いグリーンのヴェルデフォンティン風で非常に綺麗だったので、長時間かけて丁場視察し調査しました。アモイフェアー会場では、3年前に採掘開始し、カタログにも小規模ですが普通の丁場写真は載っていたので期待して視察しましたが、実際には嘘八百で、採掘開始は半年前、カタログの丁場写真は他の丁場であり、実際の丁場は全体がキズまみれ、半永久的にキズが無くなることは無いような丁場でした。勿論、取扱いはしなと判断。良くも悪くも実際に視察して正解でした。やはり中国の新しい石種は丁場視察が重要と実感しました。
■6月17日(金):
睡眠時間4時間で5時半に起床し、丁場まで約540kmを車で移動。運転手2名が制限速度を守って超安全運転。
高速道路利用なので掛かっても5時間と予想していたら、何と7時間も掛かって丁場に到着。殆ど寝ていましたが到着時点でフラフラ、ヘトヘトでした。
❹シルバーミンク :
丁場は厦門から約540kmの江西省永方県に位置します。
江西省南昌まで飛行機で飛んで車での移動も検討しましたが、結局は厦門から車で行く方がトータル時間が短いだろうということで厦門から車で移動。訪問時の丁場だけで判断していれば、見えている大きいキズがあるが、大キズと大キズの間は小キズが少なく、良く締まった石質で、色柄のバラツクは採掘が進めば安定するだろうと判断し取扱う事にしました。
訪問時は3層(メインは2層目と3層目)で採掘、3年半後の2019年12月では6層目、7層目を採掘しています。現在では、大きい物件にも採用され、中国産グレー大理石の代表石石種として流通している石種です。
中国産の新石種で丁場視察した丁場は多々ありますが、取扱成功と言える銘柄の一つです。
行きも7時間掛ったのだから、帰りが短縮出来るはずがなく、帰りも超安全運転でアモイまで約7時間要し、アモイのホテルに到着したのは、夜中の2時半。ヘトヘトでもシャワー浴びて、明日の準備。就寝は3時半。
■6月18日(土):
睡眠時間1時間半で5時前に起床し、飛行機で約2時間、車で約2時間かけて丁場に移動。機中、車中で爆睡。
❺緑金砂 :
丁場は湖北所武漢から東に約120kmに位置します。
アモイストーンフェアーで展示されており興味を持ったので視察しました。黒に見えるくらい濃い緑地に細かいキラキラが全面的に入る花崗岩です。新石種調査は、まずは工場で原石、スラブ、製品でその石の特徴、注意点、不具合点を把握し、丁場に向かうのが鉄則です。原石には白線が多く、その部分で割れている原石も多く、小さく形状が悪い。これだけで丁場自体も白線が多く、キズが多いのが分かります。丁場に行くと案の定な状況で不採用としました。
❻ブリザードブラック :
丁場は、湖北省 武漢から約160km、車で約2時間半)の黄岡市に位置します。
黒地に白柄が流れる花崗岩で現地では雪灰やスノーグレーと呼ばれ、当社は2011年から取扱開始していましたが、長らく丁場に未訪問だったので、今回訪問することになりました。生産調整していると話には聞いていましたが、訪問時の丁場は土を運び込んでトウモロコシ畑になっていました。現在は残念ながら環境保護で採掘停止、丁場は閉山しています。
中国では新石種として扱い始めても、政府指導で採掘停止、休山になってしまう石種が多いのです。
■6月19日(日):
睡眠時間5時間で5時前に起床し、飛行機で約1時間半、車で約5時間かけて丁場に移動。途中の町で栄養補給。
なんか久しぶりに普通のレストランでの昼食を食べました。
・その日の昼食 :
陝西省精算から商南県の丁場への移動中(車で約5時間)の田舎町の食堂で安価少量多種の料理を食べました。
❼アルプスグリーン :
丁場は、陜西省 西安から約340km、車で約5時間)の商南県に位置します。
アモイストーンフェアーで展示されており興味を持ったので視察しました。イタリア産大理石 グリーンチポリーノを淡くしたような風合いなので期待して訪問しました。採掘方法、採掘量、原石サイズ、形状は申し分なかったのですが、大きいキズには錆が混入し、地肌にも錆染み広がっているし、キズ部以外でも地色が黄ばんでいるため、取扱不採用としました。
・その日の夕食 :
丁場から西安への移動中(車で約5時間)の田舎町の食堂で安価少量多種の料理を食べました。