『丁場紀行』トルコ丁場紀行:前編 No.5-3

サンドウェーブ : 
丁場は、タイガーベージュ&オーシャンベージュ丁場から直線距離で約2~3kmに位置する。
採掘開始時は、クリームベージュ、その後はイースタンクリーム、その後に丁場主がサンドウエーブと呼ぶようになった。タイガー、オーシャンより硬く艶乗りが良く、床に適していたが残念ながら現在は閉山しています。
『丁場紀行』トルコ丁場紀行:前編 No.5-3 ⑥ピンクローザ : 
丁場はタイガーベージュ/オーシャンベージュ/サンドウエーブを産出するハニ地区から約40km離れた、小高い丘から産出される。
下の丁場ピット画像でも分かるように、柾目面でダーク~ミディアム~ライトの層があり、ダーク~ミディアムをピンク手(当社はピンクローザで登録〕、ライトをベージュ手に分けている。基本的には平目使用していました。残念ながら現在は閉山しています。『丁場紀行』トルコ丁場紀行:前編 No.5-3 ◆MALATYA地区
アナトリアベージュ : 
ディアルバキル市から北西に約200kmのマラティア市近郊(車で山道を1~1.5時間)の山岳地帯(標高は高くない)から産出されていた。
2004年3月にベージュ系新石種の丁場を開発するので意見を聞かせて欲しいということで案内されましたが、まるでスターウオーズの撮影に使ってもよさそうな雰囲気な場所で、4輪駆動車で行ける所まで走って、道路整備が出来ていない所からは大型トラクターの荷台に揺られて採掘予定地に到着です。その後は大型ハンマーを担いで、周辺の山肌をカチ割って地色を確認し、どの部分から採掘スタートするのかを討論しました。
丁場主は中国の大手石材業者と取引していたので、幸い順調に採掘スタートし、中国やインドに大量に輸出しましたが、2018年に閉山しました。
長らくの石屋稼業ですが、開発予定から携わったのはこの丁場が最初で最後です。当社自体はこの石種の購入量は少ないですが、非常に良い経験となりました。
『丁場紀行』トルコ丁場紀行:前編 No.5-3 ◆AZDAVAY地区
⑧グリーンフォッシル/グリーンフォッシルダーク : 
丁場はイスタンブールから約450kmに位置する。毎回車で向かうが丁場近郊に1994年に世界遺産(文化遺産)に登録された『サフランボル市街』を通過します。一度宿泊した。
丁場は6m程の層でグリーンフォッシル(現地名ルスティーク)とグリーンフォッシルダーク(現地名ターコイズ、約1mの層だけ)が産出される。基本は柾目使用、平目はJP可能。
HP写真のように化石が全体的に入る。この化石は新生代古第三紀新世(約5,000年前)ヌムリテスという有孔虫の一種(日本名は貨幣石)です。有孔虫といっても虫でなく殻を持ったアメーバといったイメージです。
『丁場紀行』トルコ丁場紀行:前編 No.5-3グリジオマリナーチェ : 
丁場はイスタンブールから約500kmに位置する。グリーンフォッシル丁場から東南に約50km。2006年に採掘開始、当初はイタリア産 グリジオビリエミの代替品で市場に出回りました。
グレーブラウンの落ち着いた色調で人気があります。
『丁場紀行』トルコ丁場紀行:前編 No.5-3 グリーンフォッシル丁場訪問で思い出すのは、丁場小屋でご馳走になったスイカとチーズです。腹ペコ&脱水状態だったのでありがたいもてなしでした。スイカの甘味とチーズ塩味がこんなに合うとは驚きです。生ハムとメロンの関係と同じなのでしょう。
それと過酷な経験もしました。訪問が断食月(ラマダン)で、丁場を夕方に出発にイスタンブールに戻る道が超渋滞。何が原因といえば、ラマダン時の日没後に食べるイタフル料理の材料になる牛、鳥、羊など家畜を運送するトラックの行列です。
動かないわ、臭いわ、腹ペコやわ、眠たいやわ、いつ到着するのやら? 明日はディアルバキル地区(タイガーベージュ他)に行くために、イスタンブールのホテル出発は早朝5時なので、最悪 直接イスタンブール空港に行く覚悟までしていたら、ホテルに4時に到着し、バタンキューで40分だけ寝て、予定通り5時にホテルを出発し、イスタンブール→ディアルバキルに向かいました。もちろん機内では疲労困憊で爆睡です。ディアルバキル空港にタイガーベージュ丁場主が出迎えに来ていて、疲労困憊の私達を見て、『疲労回復に抜群な朝食に招待する。』と張り切ってしまい、案内されたのが店先に羊の頭がズラ~と並んだ羊専門店。即注文して出てきた料理は羊の頭を煮込んだスープとパン。臭みを誤魔化すためにレモンを絞り、スープを飲んでいるとゴロンとしたのがあったので何かと思ったら羊の目ん玉でした。オエ~~と思いながらやっとの思いでスープを飲み終えたら、次に出てきたのが羊の脳ミソ姿煮。見た目でノックアウトでしたが無理やり食べさせられました。
総合的には美味しいトルコ料理の中での『オヨヨ料理』でした。

その羊専門レストランのイメージは、こんな感じでした。
『丁場紀行』トルコ丁場紀行:前編 No.5-3
◆丁場メシの紹介 : 
トルコ料理は次回案内するとして、今回は丁場現場事務所兼作業員宿泊施設でご馳走になる『丁場メシ』を紹介します。丁場がある場所にはレストランはありません。よって昼食は丁場現場事務所の賄い料理を食べることになります。賄い料理は作業者と一緒に来ているオジサンかお兄ちゃんが料理しています。
雨でない限り、屋外の空の下にテーブルを並べ、季節の野菜(トマトが多い)、卵、チキン、パン、ガーリックライスが多かったですが大自然の中での食事は何よりも美味しかったです。
ある時は、誰かの誕生日ということで手羽先バーベキューに参加しました。
①のMANEMANは私の大好きな卵+トマト+唐辛子+塩の卵料理です。毎回リクエストしていました。
『丁場紀行』トルコ丁場紀行:前編 No.5-3 今回も長くなりましたが『トルコ丁場紀行 前編』をこの辺で終了します。次回は『トルコ丁場紀行 後編』をお届けします。
後編は、残りの石種紹介、レストランでのトルコ料理、観光地紹介、おもしろ話等になるのでお楽しみにして下さい。

ありがとうございました。

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