『丁場紀行』ヨーロッパ丁場紀行 前編 No.19-1

【第1回】スペイン到着とグリスピュルピス丁場視察

 

2020年8月の初回発信から早いもので約6年が過ぎ、今回で『丁場紀行』19回目の発信となります。

 

私自身、6月で65歳を過ぎ、石屋歴43年目に突入しました。実質、身も心も完全に『おじいちゃん』になってしまいました。

 

7月中旬以降暑い日が続き、今年から設定された40℃超えの『酷暑』が全国で連発しています。

私の住んでいる三重県桑名市は、7月20日の週に40.6℃、40.7℃、40.8℃と3日間連続で『暑さ日本一』になり、暑さで一躍有名になってしまいました。

 

酷暑、猛暑も深刻ですが、7月28日16時27分に熊本県を震源とする最大震度7の地震が発生しました。

8月10日時点の被害状況は、死亡者39人、人的被害は計211人、住宅被害は22,664棟。6,092人が避難生活をしています。

 

被災された皆さんに心よりお見舞い申し上げ、一日も早い復興を願います。

 

さて、世界に目を向ければ、8月10日に南米コロンビアでのM7.4の大地震で多くの方が被害にあわれました。アメリカとイラン交戦は終結しそうで終結しないし、ロシアとウクライナも終結には至っていません。

 

また、ヨーロッパでは熱波により、フランス各地やスペイン各地で山火事が発生しています。

 

思い出したのが、『丁場紀行 No.10 ギリシャ丁場紀行 2023年5月出張編』で触れましたが、2016年9月にタソス島のタソスホワイト、バルカンホワイトの丁場を視察した際、バルカンホワイト丁場付近で山火事が発生していて、道沿いの山火事の横を通過し、空からの消火活動を見ながら丁場に向かったことです。

 

前回は『アメリカ丁場紀行 2026年4月出張編』を案内しましたが、いかがでしたか?

 

構想時は6ページ位で完了かな?と思っていましたが、ビザ取得から始まり、スケジュール、地図、ホテル、食事、セスナ移動、丁場、町並み、霊園等を書いていたら、結局13ページの長編になってしまいました。

 

もうそろそろ『手抜き』を覚えた方が良さそうですね。

 

▶今回は前回の予告どおり、『ヨーロッパ丁場紀行 前編』を案内します。

 

ということで次回は『ヨーロッパ丁場紀行 後編』になりますが、従来の丁場紀行と違って、特定の国だけでなく、複数の国の石材や風景、料理、視察地を案内していく形になります。

*今回の『ヨーロッパ丁場紀行 前編』で案内する国は、スペイン、ポルトガル、ブルガリア、ドイツです。地図を□で囲みました。

*次回の『ヨーロッパ丁場紀行 後編』で案内する国は、イタリア、フランス、スイスです。地図を□で囲みました。

 

『丁場紀行』ヨーロッパ丁場紀行 前編 No.19-1

 

■まずはスペインから開始します。2014年12~20日のスペイン出張に沿って案内します。

 

『丁場紀行』ヨーロッパ丁場紀行 前編 No.19-1

 

■12月15日(月)

 

名古屋~フランクフルト間の機内は記憶に残っておりません。それだけ平穏なフライトだったのでしょう。たぶんいつものパターンで寝て、飲んで、食べて、映画を見て、寝ての繰り返しだったと思います。

 

フランクフルト~マドリッドも順調でしたが、マドリッド到着後に関門が2つ待っていました。

 

・1つ目

 

マドリッド空港は凄く横に広く、ターミナル移動は無料バスが走っています。バスの乗り場を親切そうな人に聞いて向かいました。

 

20時近くのため人もまばらで、ようやくバス乗り口を見つけてホッとしていたら、前方からどう見てもガラの悪い兄ちゃん達(6~7人だったかな?)が私に近づいてきます。

 

案の定、取り囲まれました。

 

今でもよく覚えているその時の会話です。

 

兄ちゃん達 『おじさん、ドラッグ買わないか? マリファナ、コカイン、MDMAあるよ?』

 

私 『いらんいらん、おじさんは年寄りだからタバコと飴で満足しているわ。』

 

兄ちゃん達 『おじさん、使っているように見えるけど・・・・・安くしとくよ。』

 

私 『折角やけど、健康第一なので違法ドラッグは他の人に売ってくれ。それよりあんた達は日本のタバコを吸ったことあるか? 日本の飴を食べたことあるか? 美味しいぞ。』

 

兄ちゃん達 『ないです。』

 

私 『それやったらあげるから吸ってみ。食べてみ。どっちも美味しいぞ。』

 

とタバコ1箱と飴1袋を大サービスでプレゼントして仲良くなりました。

 

運が悪ければ集団暴行を受けていたかもしれなかった場面でしたが、安く逃れました。

 

・2つ目

 

兄ちゃん達から逃れ、バレンシア行きの搭乗口で寝て待つこと2時間が過ぎた頃に隣に座っていた人が親切に起こしてくれて、

 

『あなたもバレンシアに向かうのか? さっき放送があり2時間程遅延で、搭乗口も変更になるそうだから気を付けなさいよ。それと、一人で爆睡してたら荷物盗まれるよ。』との注意をしてくれました。

 

隣の人が注意してくれなかったら、どうなっていたことか???

 

まだかまだかと読書しながら待っていると搭乗口変更のアナウンスがあり、先ほど注意してくれた人が『一緒に向かおう。』と声を掛けてくれたので、一緒に変更された搭乗口に移動し、その後無事に搭乗してバレンシアに向かいました。

 

バレンシア到着は夜中の1時です。

 

無事に着いたが荷物があるか?と凄く不安でしたが、無事に届き、空港では案内のモレイラさんが待ちくたびれた様子で待っていました。

 

■12月16日(火)

 

昨夜のホテルチェックインは2時前。部屋に入りシャワーを浴び、翌朝の準備後は、バタンキューで寝ました。

 

疲れているはずなのに5時過ぎに目覚め、メール処理をして、朝食を取り、9時に出発です。

 

今日の予定は、発注しているグリスピュルピス30厚水磨きスラブの検品と、グリスピュルピス丁場視察です。

 

◆グリスピュルピス

 

高級ブランド『ブルガリ(BVLGARI)』の世界各国の店舗に採用され、一躍有名になったブラウン系大理石です。

 

丁場は、カステリョン州 サンタマグダレナナデピュルピス(Santa Magdalena De Pulpis)に位置し、バレンシアから約160kmの国立公園内(ラステディルタ公園)のため、容易に広げられません。

 

反対に、他社が試掘することは不可能(許可が下りない)なため、この丁場主の独占石種です。

 

層は約15度傾いています。その傾いた節理を利用し、ワイヤーソーで採掘後に1本ソーで整形しています。

 

特徴は、淡い茶色地に大きい焦げ茶色の玉模様がモヤ~~と独特の風合いで現れ、白線、オレンジ柄(線)が混入します。

 

石質は硬く、非常に艶乗りが良いブラウン系大理石です。

 

『丁場紀行』ヨーロッパ丁場紀行 前編 No.19-1

 

◆今日の昼食は、丁場/工場オーナー SERAAT社 ジュアクイン社長とマルタさん(社長の姪)が招待してくれました。

 

昼食は、社長が贔屓にしているレストランでしたが、何を食べても美味しく、特に生ハムとシーフードパエリアは絶品でした。

 

アリカンテには18時頃到着、チェックインし、シャワー、事務処理後の21時頃に夕食に向かいました。

 

スペインの夕食は遅いのが難点です。

 

『丁場紀行』ヨーロッパ丁場紀行 前編 No.19-1

 

▶次回【第2回】マロンブラウン丁場とクレママルフィル視察編 につづく   

 

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